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涙なしには読めないエッセイ集「わたしと年金」

今年も、日本年金機構が募集し、集まった1290本のエッセイについて、機構が行った審査結果を発表しました

最優秀賞その他の受賞作品はこのサイトに掲載されていますが、厚生労働大臣賞は、遺族年金について書かれたエッセイで、年金機構理事長賞は年金保険料を納めることの大切さを知ったという内容のものです。優秀賞は3件で、年金担当者としての思いや、遺族年金、保険料納付のことについて書かれたものなどです。入選は5名の方が受賞しました。

厚生労働大臣賞受賞に輝いたのは岐阜県の方で、高校生ですが、小学生だったころのある日突然父親を失った悲しみとそれを受け止めて過ごす日々を送っていたところ、遺族年金が出ていて、家計が助けられている事実を知ります。そして、母親が、大学進学を後押ししてくれるのも遺族年金があるからだという思いと、国公立大学合格という目標に向かっていけるのだ結んでいます。

理事長賞受賞者の福島県の方は、自分が20歳になった時から父親が国民年金保険料をきちんと納めてくれていたことに感謝しています。

優秀賞受賞者の一人の方は、今年話題になった老後の生活資金が2000万円不足するという報道から、年金制度のことを調べ、年金制度は相互扶助の考え方で成り立っていることを発見した高校生です。こうした理解が進むことが公的年金制度を支えてゆくのだと私も実感しました。私ごときが大変僭越ですが、私からは最優秀賞を差し上げたいと思います。

自分が若くて元気なときは、年金なんて自分には関係ないやと思ったり、保険料払ってもどうせ自分たちの代はもらえないんだから払うだけ無駄だ、と思いがちです。年金のシステムをきちんと説明してこなかった、そして年金に対する信用を失わせるような事件を多く発生させた行政機関にも責任がありますが、国民皆年金という理念は失われていません。

入選作品で繰り返し述べられているのは、

保険料払ってこその年金だということです。

それが老後の年金だけでなく、万一のことがあったときに自分や家族を支えてくれる障害年金であり、遺族年金であるのだということを実体験を元に書かれているこのエッセイは、ぜひ皆様にも読んでいただきたいと思いご紹介しました。(2020/01/04更新)

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