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公的年金のインハウス運用を延期


私達が保険料を収め、高齢者がもらっている、日本の公的年金には、150兆円超とも言われる資産があります。昔は、年金をもらう人が保険料を払う人よりも少なかったので、保険料が余りました。これを積み立ててきたわけです。家計で見れば貯金のようなものです。

これをタンス預金していてはもったいないので、国も、GPIFという独法を作ってそこに、国債を買って利息をもらったり、株を買って配当金をもらい、値上がりしたら売って差額の利益を確定したりという、いわゆる資産運用をしています。GPIFの正式名称は、年金積立金管理運用独立行政法人です。

https://izoku.srfp.jp/wp-login.php?action=logout&_wpnonce=2a5970ae1b

これからますます少子高齢化が進むと、現役世代が払う保険料だけでは、年金をもらう人たち全員の分をまかないきれないので、足りない分は、この積立金を少しずつ取り崩していって、100年間は収支が合うようにという考えで、資産運用をしています。

年金の仕組みは、現役世代が払い込んだ今年の年金保険料は、その年の年金給付にそっくり回るという賦課方式をとっています。国民年金はもはや保険料だけでは足りないので、老齢基礎年金給付額の2分の1は国庫から(つまり税金)補填されています。こうした事態は好転することは考えられないので、この130兆円の資産をできるだけ減らさないように長持ちさせるように、資産運用しているわけです。

それでは、どのようなもので運用しているのでしょうか?GPIFでは、総資産の内、28.5%を国内の債権(国債など)、24.5%を国内株式、14%を外国の債権、残りの24%を海外の株式、9%を短期資金に振り分けています。(平成29年9月末時点)私のような一般市民の感覚では、自分の老後の生活資金の半分近くを株に投資していると考えたら、ちょっと危ないんじゃないかと思いたくなりますね。実際は資産運用のプロにお金を払って運用してもらっています。(だからといって、絶対損しないということはないのですが。。。)

インハウス運用というのは、この株式での運用の一部をGPIFが自分たちで売った買ったをやろうということなのです。そうすることでプロに払う運用委託料を節約できるから、というのがその主な理由のようだっったのですが、反対する意見が強く、見送りとなったということです。

といっても、国内と海外の株に資産のほぼ1/4づつ(約39兆円ですからケタ違いの金額です!)を投入することには変わりがなく、運用はプロにお願いするという構図は変わっていません。この低金利(マイナス金利!)の時代に持っている資産を増やそうというのは大変難しいことですが、我々の老後の生活資金の一番大きく、かつ、入金が確実な部分を占めるのが年金ですから、資産運用についても減らさない運用を慎重に考えて欲しいと思います。

 

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