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保険料納付10年では遺族年金もらえない

 平成29年8月1日から、保険料納付期間が10年以上あれば自分の老齢年金がもらえるようになりました。でも遺族年金だけは、亡くなった方が25年以上納めていないと出ないのです。

保険料払ってこその年金ですから、未納にならないように、免除申請などの制度をぜひ利用してください。10年以内なら追納もできます。

10年でもらえる老齢の年金と言っても、もらえる金額は納めた保険料分のみですから、たとえば国民年金保険料だけ120ヵ月払い込んだ人は、老齢基礎年金は1年間に20万円に満たない金額です。今保険料を納めている人の中には、10年(120ヵ月)払い込んだので年金もらえると言って、それ以降の保険料納付をやめてしまう人もいるとのことですが、そのようなことはしないで、国民年金なら最長40年保険料納付を目指しましょう。満額の老齢基礎年金は現時点では1年間に779,300円です。
支給される老齢基礎年金額の2分の1(平成21年度以前の免除期間は3分の1)は、税金から出ているので、もらわなければもったいないです。

 もうひとつ10年で保険料納付をやめてしまうと後で困ることがでてきます。
それが遺族年金です。

 もし、自分が死亡したとき、遺族に遺族年金が出るためには、自分の保険料納付期間が国民年金と厚生年金を合わせて25年以上必要だからです。これは10年年金が始まった後でも変わらないので、ぜひ知っておいて下さい。

 この25年(300ヵ月)の保険料納付期間とは、このような場合が当てはまります。
亡くなった夫は、厚生年金に20年加入していたが、その後会社を辞めて国民年金に変わり、切れ目なく亡くなるまでの5年間毎月保険料を払っていた。妻と子がいるが、子はすでに成人している。

 この場合には、亡くなった夫の保険料納付期間が厚生年金と国民年金を合わせて25年となるので、奥さんに遺族厚生年金が出ます。遺族基礎年金はお子さんが成人しているのでもう誰にも出ません。その代わりに奥さんに中高齢寡婦加算が出る場合があります。

 ところが、もしこのケースで、夫が“厚生年金20年かけたから、もう自分の老後の年金はもらえるので国民年金は払わなくていいや”と言って、保険料を滞納していたら、あるいは免除申請もしてなかったら、夫が亡くなったときに奥さんには遺族年金が出ないのです。

 この様に、10年年金はあくまでも自分の年金をもらうためのものなので、保険料が払えるときは滞納せずに納めましょう。経済的に難しいときは免除申請をして下さい。

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