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国民年金保険料免除制度その3

今回は、免除されていた国民年金保険料の追納について書きます。

国民年金保険料は申請すれば、免除や納付猶予という制度があることはもうご存じですね。この免除(猶予)されている保険料はそのままにしておいても全く構わないのですが、最終的には、もらえる年金の金額が低くなってしまうので、これを避けたいという希望もあります。この時に活用できるのが追納という制度です。

追納できるのは10年前に免除(猶予)された保険料までです。10年まではさかのぼって追納できるということです。また、免除(猶予)された保険のうち一部についてだけ追納することも可能です。ですから、少しお金に余裕ができたので、そのお金を追納に当てたいということも可能です。ただし一部追納の場合は、古いものから順に追納していきます。

ここで、知っておいていただきたいことがあります。2年以上さかのぼって追納する場合には、払い込む保険料に利息を付けて納付するということです。これは、免除しないでその時に払い込んだ保険料は、その後、資産運用されていますから、国債で運用されたら安定的に利息が付いているから、今から過去の免除分の保険料を払うときには、その利息分も一緒に払って下さいということです。考えてみれば、これが公平な負担ということですね。

具体的な納付金額を見ておきましょう。令和元年度中に追納する場合の保険料です。

免除を受けた年度   追納額(月額)     元々の保険料
H21             15,280        14,660
H22             15,540        15,100
H23             15,320        15,020
H24             15,170        14,980
H25             15,150        15,040
H26             15,300        15,250
H27             15,620        15,590
H28             16,280        16,260
H29             16,490        16,490
H30             16,340        16,340

では、実際の手続きはどうすればよいのでしょうか?
まず、最寄りの年金事務所の国民年金の窓口に行きます。その場でお金を払うわけではありませんから現金の用意は必要ありませんが、追納に回せるお金の額くらいは予め決めておきましょう。例えば最大10万円までとか、ということです。もう一つ、年金手帳も忘れずにお持ち下さい。

窓口で追納の申出をすると、国民年金の保険料納付状況の記録を出してくれますから、免除や猶予の期間の確認をします。古いものから順に追納していくわけですから、先ほど決めた追納資金と比べながら,いつからいつまでの分を追納しようということを決めます。
そうしたら、国民年金保険料追納申込書を受け取りそれに必要事項を記入して、提出します。

その後、納付書が送られてきますので、期限までに納付します。これで完了です。

今国会で、新しく法律が公布され、免除・猶予分だけではなく単なる納め忘れの場合でも国民年金保険料を10年前までさかのぼって納められるようになりました。  現在この後納制度は廃止されてしまいましたが、年金をもらうために必要な保険料の納付期間が10年(120ヵ月)に短縮されましたので、未納期間があってまだ10年に達していない方は、これから将来に向かって保険料を納めて10年以上になるようにしてください。

免除申請は全額免除だけでなく、3/4,1/2,1/4免除と選択肢も多いですし、その他にも学生納付特例申請、若年者納付猶予申請など幅広く対応していますので、もし保険料納付が難しいときは,こうした制度を活用して未納状態を作らないようにしておいて下さい。

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